歯ぐきから血が出る~歯周病~

成人の10人に8人がかかっている病気~歯周病~

「歯ブラシすると血が出る」「口臭がひどくなった気がする」といった症状に、心あたりはありませんか? それは、歯周病のサインかもしれません。厚生労働省による「歯科疾患実態調査」(2011年)を見ると、30代以上の成人の約8割が歯肉に何らかの問題を抱えており、45~49歳では実に86.7%もの人が歯周病にかかっているもしくはその予備軍であると報告されています。歯周病は私たちにとって決して他人ごとではなく、とても身近な病気なのです。

気になる症状がある方は、京都市北区の歯医者「まつもと歯科クリニック」へご相談ください。

歯周病ってどんな病気?

歯周病は歯を支える歯ぐきが炎症を起こし、歯ぐきや顎の骨が溶かされてしまう病気です。歯周病菌という細菌による感染症で、段階によって「歯肉炎」や「歯周炎」と呼ばれます。虫歯は進行すると痛みますが、歯周病にはあまり痛みがありません。そのため気づかなかったり、放置してしまったりするケースも少なくないでしょう。しかし、歯周病が進行すると健康な歯が抜け落ちてしまうこともあるので、注意が必要です。

歯周病の進行段階と治療

歯周病の進行段階 症状 処置・治療

【歯肉炎】

歯周ポケットの深さが3mm程度で、歯ぐきが赤く腫れた状態です。歯ぐきを指で押すと、血が出ることがあります。 スケーラーという器具で歯に付着したプラーク(歯垢)を除去します(スケーリング)。ブラッシング指導をしますので、正しいみがき方でしっかりセルフケアをしましょう。

【軽度の歯周炎】

歯周ポケットの深さが4mm程度になり、歯ぐきが下がって歯が長く見えることがあります。出血も増えてきます。 ルートプレーニングという処置で、歯についたプラークや歯石、細菌に冒された歯質などを取りのぞき、歯の表面を滑らかに整えます。ブラッシング指導も行います。

【中等度の歯周炎】

歯周ポケットの深さが6mm程度になり、歯ぐきが黒っぽく腫れて膿が出ることもあります。口臭がきつくなり、顎の骨が溶かされるために歯がグラつくことがあります。 麻酔をして歯周ポケットの内部に溜まったプラークや歯石を取りのぞく、歯周ポケット掻把(そうは)術を行います。

【重度の歯周炎】

歯周ポケットの深さが8mm程度になり、膿や出血がひどくなります。痛みを感じることもあり、口臭がさらに悪化。顎の骨が溶かされ、歯が抜け落ちることもあります。 麻酔をし、フラップ手術という外科処置を行います。

全身に影響をおよぼす歯周病

歯周病は口腔内だけでなく、全身に影響をおよぼす病気です。歯周病菌が血管を通って全身に運ばれることでさまざまな疾患を引き起こしたり、悪化させたりする恐れがあります。

心血管系疾患

歯周病菌は血栓をつくりやすくするため、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞、狭心症といった疾患を引き起こすリスクを高めます。

糖尿病

糖尿病と歯周病には関連性が指摘されており、併発すると互いが互いの症状を悪化させるといわれています。

肺炎

歯周病菌がだ液を介して気管から肺に入り込むと、肺炎を引き起こすことがあります。

早産・低体重児出産

歯周病菌が子宮の筋肉を収縮させることがあるため、早産や低体重児出産のリスクが高まります。

まつもと歯科クリニックの歯周病検査メニュー

ポケット検査

歯周病になると歯肉が腫れ、歯と歯ぐきが剥がれるため、歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットの深さを「プローブ」という専用の器具で測定することで、歯周病の進行具合を確かめます。

揺度検査

歯周病が進行すると歯ぐきや歯を支える顎の骨が溶かされるため、歯がグラつくことがあります。指などで歯を押してみて、グラつきがあるかを確かめます。

細菌検査

口腔内に歯周病の発症や進行に関連する特定の嫌気性細菌が存在するかどうかを調べ、歯周病治療の必要性や今後の進行を判断する材料にします。

レントゲン検査

歯周病が進行すると、歯ぐきや歯を支える顎の骨が溶かされます。レントゲン検査で、どの程度溶かされてしまっているか、骨の状態を確かめます。

まつもと歯科クリニックの歯周病治療メニュー

京都市北区の歯医者「まつもと歯科クリニック」の院長は、歯周病の臨床経験も豊富です。高度な治療技術を身につけており、知識と技術をみがくため、学会などにも積極的に参加しています。最新の設備も揃えておりますので、重度の歯周病の方も安心してご相談ください。

歯周ポケット掻把術

ある程度進行した歯周病に対する治療法です。局所麻酔を施し、歯周ポケット内部のプラークや歯石を除去。歯周病菌に冒された歯周組織も取りのぞき、プラークの再付着を防ぐために歯の表面を滑らかに仕上げます。術後のケアをしっかりとすることで、歯ぐきの回復をうながします。

フラップ手術

重度の歯周病に対する治療法です。局所麻酔を施して歯肉を切り開き、歯周ポケット内部のプラークや歯石を目で確認しながら取りのぞきます。歯周病菌に冒された歯肉や歯の組織も除去し、最後に歯肉を縫合します。

再生治療

歯周病によって溶かされてしまった歯ぐきや顎の骨の再生をうながす治療法です。当院では「GTR法」や「エムドゲイン法」を実施しております。

GTR法 エムドゲイン法
特殊な人工の膜を歯ぐきに埋め込み、骨を再生するスペースを確保。他の組織が入り込むのを防いで、骨の再生をうながします。 骨の再生をうながすといわれる薬剤(エムドゲインゲル)を患部に塗布し、骨や歯ぐきの再生をうながします。
レーザー治療

麻酔をかけて歯周ポケット内にレーザー光を照射することで、細菌を除菌し、骨や歯周組織の再生をうながします。外科手術のように歯周組織を傷つけることがないため、治療時の傷みや出血、術後の腫れなどを抑えられます。レーザーの熱で周辺の血液が凝固し、歯周ポケットが封鎖されるため、細菌の侵入を食い止める効果も期待できます。

院長のワンポイントアドバイス

歯周病の予防では、ブラッシングによるプラークコントロールが何より大切。ただ、どんなに丁寧にみがいても、ブラッシング方法が間違っていたら歯周病から歯を守ることはできません。ブラッシング指導で一人ひとりのお口に合った、正しいみがき方を身につけましょう。セルフケアだけではすべての汚れが取りきれないので、フッ素塗布やPMTCなどの「歯科医院での予防処置」も積極的にご活用ください。

若くても歯周病にかかりやすい人もいれば、高齢の方でも歯周病が進行していない方もいます。まずはご自分の現状を把握するため、定期検診を受診しましょう。

歯周病を防ぎ、お口と全身の健康を守りましょう京都市北区の歯医者「まつもと歯科クリニック」の予防歯科はこちら